グループディスカッションとは
はじめに
みなさん、グループディスカッション(GD)は“なぜ”行うのか、どういった目的なのか、理解していますか。
また、どのような点を評価ポイントとして見られているか知っていますか。
これらについて、今回は書いていきたいと思います。
なぜ、企業はGDを取り入れているのか
GDは、1グループ5〜6人くらいの学生で分けられ、与えられたテーマについて話し合いを行い、その様子を人事が見て評価するという形式です。
これは、「会社に入った時の会議などでどのような役割、能力を発揮できる学生であるのか」というポイントを見るためです。
そのため、GDを取り入れる理由として、
・面接では見えにくい学生の雰囲気や言動を見たい
・面接では判断しにくい価値観や能力を見たい(GDは事前準備ができない、素が見えるため)
・ 複数の学生を同じ基準で評価できる
というものが挙げられます。
どのようなことをチェックしているのか
コミュニケーション能力(傾聴力)
・話す力だけでなく、周りの意見を聴く力とのバランスが良いか
・“相手に耳を傾けて聞く力”、“相手の意見を肯定的に捉え、素直に引き出す力”など
「話す」時のポイント
・周りの人とアイコンタクトを取りながら話す
・議論の流れに沿って、相手にわかりやすく簡潔に伝える
・みんなに聴こえるよう、大きな声でハキハキと
「聴く」時のポイント
・話している人とアイコンタクトを取る
・頷きながら話を聞く
・同意や共感をした際は、相づちを打つ
協調性
・チームワークを大切にして、議論を進めているか
・違う立場や意見を持つメンバーが、お互いに助け合いながら、同じ目標に向かって、それぞれがやるべきことをする素質があるか
(※相手の顔色をうかがったり、周りの意見に合わせることだけが良いわけではない)
リーダーシップ
・チームを引っ張って、まとめることができているか
・“話し合いの方向性を決めるなどの集団をまとめる力”、“周囲を巻き込んで動かす力”など
(※「リーダーポジション争い」はしないように注意)
主体性/積極性
・積極的に議論に参加しているか
・“能動的に物事に取り組む姿勢”が大事
・「どの役割であれば、評価が高くなる」ということではないので、最初から最後まで、自分のできることを探し続けることを意識する
論理性
・発言に根拠/一貫性があるか
・“物事を組み立てる力”、“根拠を示して理路整然と説明する力”、また“要点を押さえて周囲にわかりやすく伝える力”など
・初対面の人と共通認識をもってディスカッションを行なうためには、誰が聞いても納得できる論理的な展開を意識することが大切
発想力
・“柔軟なアイデアを提示する力”は印象に残りやすい
・発想することが苦手な人も、日頃からニュースや業界の知識を身につけるように心がけておくと、良い発想につながる
(→業界やその企業の仕事内容に関わるものがテーマになることも少なくないため)
これらは、評価項目として入っていることが多いものです。
しかし、業界や企業によって、仕事で必要なスキルが違うため、どの項目に重きを置くかは異なります。
まとめ
・GDを取り入れる理由は、「会社に入った時の会議などでどのような役割、能力を発揮できる学生であるのか」を見極めるため。
・評価項目として一般的に多いものは、コミュニケーション能力/協調性/リーダーシップ/積極性/論理性などである
(※業界や企業によって、重視するものは異なる)